XP-PEN Artistシリーズの初期設定で画面ずれを直す方法

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XP-PEN Artistシリーズ 初期設定における画面ずれ修正方法

XP-PEN Artistシリーズは、高精細な液晶ペンタブレットとして多くのクリエイターに支持されています。しかし、初期設定時や使用中に「画面ずれ」が発生することがあります。これは、PCとタブレットの解像度設定の不一致や、ドライバの問題などが原因で起こり得ます。本稿では、Artistシリーズにおける画面ずれの修正方法を、手順を追って解説します。

1. 基本的な確認事項

画面ずれが発生した場合、まず以下の基本的な事項を確認しましょう。

1.1 接続の確認

PCとArtistシリーズの接続ケーブルがしっかりと接続されているか確認してください。USBケーブルとHDMI(またはDisplayPort)ケーブルの両方が、PC側とタブレット側の両方で奥まで差し込まれていることを確認します。一時的な接触不良で画面ずれが起こることもあります。

1.2 PCの解像度設定

PCのディスプレイ解像度と、Artistシリーズの推奨解像度が一致しているか確認することが重要です。Artistシリーズのモデルによって推奨解像度は異なりますが、一般的にはフルHD(1920×1080)またはそれ以上の解像度に対応しています。

PCの解像度設定は、以下の手順で確認・変更できます。

  1. デスクトップ上で右クリックし、「ディスプレイ設定」を選択します。
  2. 「ディスプレイの解像度」の項目で、Artistシリーズの推奨解像度、またはそれに近い解像度に設定します。
  3. 複数のディスプレイを使用している場合は、「ディスプレイの配置」でArtistシリーズが正しく配置されているか確認します。

1.3 ペンタブレットドライバの確認

XP-PEN Artistシリーズは、専用のドライバソフトウェアをインストールすることで、その性能を最大限に発揮します。ドライバが最新の状態であるか、あるいは正しくインストールされているかを確認しましょう。

  1. XP-PEN公式サイトから、お使いのArtistシリーズのモデルに合った最新のドライバをダウンロードします。
  2. 現在インストールされているドライバをアンインストールし、PCを再起動してから、ダウンロードした最新ドライバをインストールします。
  3. ドライバインストールの際は、PCとペンタブレットを接続した状態で行うのが推奨されています。

2. XP-PENドライバソフトウェアでの設定

XP-PENのドライバソフトウェアには、画面ずれを調整するための機能が備わっています。ここでは、その設定方法を解説します。

2.1 ペンタブレット設定ツールの起動

ドライバソフトウェアをインストールすると、通常はタスクバーのアイコンやスタートメニューから「ペンタブレット設定」などの名称で起動できるツールがあります。これを起動してください。

2.2 画面設定(マッピング)

ペンタブレット設定ツール内には、「画面設定」や「マッピング」といった項目があります。この設定で、ペンタブレットの描画エリアとPCのディスプレイエリアを対応させます。

  1. 「画面設定」または「マッピング」の項目を開きます。
  2. 「ディスプレイ設定」または「モニター設定」のような項目で、使用しているディスプレイを選択します。
  3. 「ペンエリア」または「タブレットエリア」の項目で、「フルスクリーン」や「指定範囲」などを選択できます。通常は「フルスクリーン」を選択し、ペンタブレット全体がPCのディスプレイ全体にマッピングされるように設定します。
  4. もし、画面全体ではなく、特定のアプリケーションウィンドウのみにマッピングしたい場合は、「指定範囲」を選択し、ウィンドウの座標を指定することも可能です。

2.3 画面調整(キャリブレーション)

一部のArtistシリーズモデルやドライババージョンでは、より精密な画面調整(キャリブレーション)機能が提供されています。

  1. ドライバソフトウェアの「設定」または「キャリブレーション」といった項目を探します。
  2. 画面上に表示される指示に従って、ペンで画面上の特定のポイントをタップします。
  3. このプロセスを数回繰り返すことで、ペン先と画面上のカーソルの位置ずれが最小限に抑えられます。

3. OSレベルでの詳細設定

XP-PENのドライバ設定だけでは解決しない場合、OS(Windowsなど)のディスプレイ設定をさらに詳細に調整する必要がある場合があります。

3.1 ディスプレイのスケーリング設定

Windowsでは、ディスプレイの文字やアイコンのサイズを調整するための「スケーリング」機能があります。この設定がペンタブレットのマッピングに影響を与えることがあります。

  1. 「ディスプレイ設定」を開きます。
  2. 「拡大縮小とレイアウト」の項目で、「テキスト、アプリ、その他の項目を拡大/縮小する」の設定を確認します。
  3. Artistシリーズの解像度やサイズによっては、「100%(推奨)」に設定するのが最も安定することが多いです。もし、画面がぼやけている、または位置ずれが大きい場合は、このスケーリング率を変更して試してみてください。
  4. スケーリング率を変更した後は、PCの再起動を推奨します。

3.2 DirectX/OpenGLの設定(高度な設定)

一部のグラフィック関連の設定が、ペンタブレットの描画に影響を与えることがあります。これは通常、一般的なユーザーが触る項目ではありませんが、問題が解決しない場合の最終手段として検討できます。

グラフィックドライバの設定(NVIDIA Control PanelやAMD Radeon Softwareなど)において、ペンタブレットの描画に関連する項目(垂直同期など)を調整することで、描画の遅延やずれが改善される場合があります。ただし、これらの設定変更は、PCのグラフィック表示全体に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。

4. その他のトラブルシューティング

上記の設定を行っても画面ずれが解消しない場合、以下の点も確認してみてください。

4.1 USBポートの変更

PCのUSBポートの調子が悪く、データ転送が不安定になっている可能性があります。別のUSBポート(特に、PC本体背面にあるポート)に接続してみてください。USBハブを使用している場合は、PC本体のポートに直接接続してみることも有効です。

4.2 セキュリティソフトの影響

稀に、セキュリティソフトがペンタブレットのドライバや描画ソフトウェアの動作を妨げている場合があります。一時的にセキュリティソフトを無効にして、画面ずれが解消するか確認してみてください。解消した場合は、セキュリティソフトの設定で、XP-PEN関連のソフトウェアを例外に登録するなどの対策が必要です。

4.3 別のPCでのテスト

可能であれば、Artistシリーズを別のPCに接続して、画面ずれが発生するかどうかをテストしてください。もし別のPCでも同様の問題が発生する場合は、ペンタブレット本体またはケーブルに問題がある可能性が考えられます。

4.4 XP-PENサポートへの問い合わせ

上記すべての方法を試しても問題が解決しない場合は、XP-PENのカスタマーサポートに問い合わせることを強く推奨します。お使いのArtistシリーズのモデル名、PCのOS、発生している具体的な症状などを詳しく伝えることで、より専門的なアドバイスや、場合によっては修理・交換の対応を受けることができます。

まとめ

XP-PEN Artistシリーズの初期設定における画面ずれは、接続、ドライバ、OS設定など、複数の要因によって引き起こされる可能性があります。本稿で解説した手順に沿って、一つずつ確認・設定を見直すことで、多くの場合、画面ずれは解消します。特に、ドライバの再インストールとペンタブレット設定ツールのマッピング設定は、画面ずれ修正の基本となります。それでも解決しない場合は、OSの詳細設定や、PC環境、またはハードウェア自体の問題も視野に入れ、必要に応じてXP-PENサポートの活用を検討してください。